BOURBON STREET

Step 9    第39回全日本ディキシーランド・ジャズ・フェスティバル繁盛記(3)

堀 晃 (ODJC会員)

 全日本ディキシーランド・ジャズ・フェスティバル……7時間にわたるコンサート、いよいよ大詰めである。

14 ヨー・キムラ・トリオ
 小川理子さんが関西に戻ってくるたびに結成されるトリオ。

ヨー・キムラ

 このバンドもマグノリアに引き続いて大人のムードだが、ストライド・ピアノを聴くと、カクテルよりはバーボンの水割りがほしくなる。
 いや、写真も撮らねばならんから、飲んでばかりじゃないけど。

15 ジャパン・オールスター・キャッツ
 関西での大きなイベントに際して花岡詠二さんを中心に結成されるオールスター・バンド。

オールスター

 メンバーは、
 花岡詠二(cl)、池田公信(cor)、及川義弘(tb)、山本琢(p)、青木研(bj)、井桁賢一(tub)、出口辰治(vib)、藤田洋(ds)
それにヴォーカルの辛島すみ子さん。
 このグループが登場すると、フェスティバルもいよいよ大詰めという雰囲気になる。

16 キャッスル・ギャズバンド
 姫路を代表するキャッスルジャズバンドが登場。
 桔梗亮三さんのクラリネットはいつ聴いても素敵だ。

キャッスル

 まったく個人的なことだか、ぼくは30年以上前、奥池のディキシー・フェスで聴いて以来、桔梗さんのクラのファンである。中学・高校と姫路に通学していたから、より親近感を覚えていた。
 最近になって、桔梗さんの「Happy Jazz Story」を読んで、高校時代に桔梗さんのクラリネットをすぐ隣で聴いていたことがわかった。
 その事情は「ここ」に記載。
 同じ「師」の指導を受けていたのであった。
 ということで、終演後、40数年ぶりに桔梗さんに挨拶。ジャズとは不思議な縁を結んでくれる。

17 夕べの祈り(ラスカルズ)
 毎回、夕方には、庭園の海に面した教会で、ニューオリンズ・ラスカルズによる「夕べの祈り」演奏が行われる。

教会

 この教会での演奏はCD化もされている。
 今回が4回目。
 賛美歌はずいぶん演奏してきたので……と、今回は「大きな古時計」などポピュラーなナンバーも。

ラスカルズ

 波頭きらめく海峡を背景に演奏するラスカルズのシルエット……われながらベストショットと思うのであるが、自画自賛であろうか。

18 ニューオリンズ・レッドビーンズ
 さて、ホールの方に、いよいよ最後のバンドが登場。
 トリを務めるのはニューオリンズ・レッドビーンズである。

レッドビーンズ ton ton

 クラの風間さんが新潟から帰ってきて、メンバーが揃う。
 アンサンブル重視のバンドだけに、この正規メンバーが揃うと、音に厚みが出てくる。
 レッドビーンズもそろそろ結成20年になろうとしている。
 長丁場のコンサートのトリをとる実力バンドに成長しているのだなあと、感慨無量である。
 むろん、このバンドに欠かせないのがヴォーカルの森"TonTon"朋子さん。
 本当にラストになって登場。
 なんといっても舞台に「華」がある。

Fine & Mellow

 最後にビリー・ホリディの名曲「Fine And Mellow」。
 レッドビーンスの抑制した演奏をバックにTonTonの張りのある声がホールに響く。
 場内、ただ聴き惚れる感じ。
 長丁場を締めくくるにふさわしい熱唱であった。
 ということで、このレポートも、森朋子さんの名唱シーンの写真を飾って終りとさせていただきます。

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